曼荼羅(マンダラ)について


タンカ(仏画)には、一人の仏や菩薩などが大きく描かれているものと、
円のなかに四角が組み込まれ、その四角のなかに複数の仏や菩薩を
一定の幾何学的パターンに配置し、仏教の世界観を表したものがあります。
通常は、この後者の描き方をした場合にマンダラと呼ばれます。



マンダラは世界(宇宙)の縮図であり、
同時に自己の心の図でもあると考えられています。
「宇宙の根本原理と自己とは元来、ひとつ」というインドの思想が
マンダラにそのような意味を与えたといわれ、
マンダラは宇宙あるいは仏たちの世界と自己とが一体であることを
  実感するためのヨーガ(瞑想)の道具として用いられています。



マンダラは約1500年前にインドに産まれ、ネパール、チベット、中国などに
伝えられました。日本にも空海たちによってもたらされました。空海は
9世紀初頭に唐に渡り、密教を学び、多くの経典や法具をもち帰りました。
そのなかに大日経にもとづく胎蔵曼荼羅(たいぞうまんだら)と
  金剛頂経にもとずく金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)があります。
この二つのマンダラにもとづいて、
空海は自身の教学を築き、真言密教の開祖となりました。



チベット仏教のマンダラ図も、僧侶の修行の一つとして用いられます。
実に多くの種類のマンダラがあり、瞑想の道具としてだけではなく、
マンダラ図を描くことも僧侶の修行とされています。
有名な砂曼荼羅を描く僧侶たちはその修行形態の一つです。



普通、マンダラは僧侶が下描きであるマンダラの線描きをして絵師に渡し、
絵師がそれにもとづいて完成させるという方法をとります。




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参考文献