五仏ー大日如来
ごぶつーだいにちにょらい
(マハーヴァイローチャナ)
鉱物性顔料と、24金から作られた金泥をふんだんに使って描いたタンカです。
《大日如来》大日如来は五仏の中でもっとも中心的なほとけです。
この如来は7世紀ごろインドで成立したとされる『大日経』にはじめて登場しましたが、
そこでは釈迦如来や薬師如来のような僧形ではなく菩薩のような飾りを身にまとったきらびやかな姿で表されていました。
この仏はその身体が仏教の真理(法)そのものであると考えられ、「法身(ほっしん)」と呼ばれています。
またもともと太陽神であり、身体は太陽の光を示す白色です。
手は仏陀の説法を意味する転法輪印(てんぽうりんいん)、あるいは仏の智慧に入ることを意味する
智拳印(ちけんいん)・覚勝印(かくしょういん)を結んでいます。
■サイズ(縦×横):外寸272×217mm(絵240×180mm)
■生産国:ネパール
※タンカのみの販売です。額はついていません。
如来や菩薩を描いた仏画はチベットネパールの伝統美術で『タンカ(Thanka)』と呼ばれます。
熟練したタンカ絵師が長い時間をかけて丁寧に描いています。
絵具は鉱物性顔料(※1)と合成顔料のポスターカラーを使っています。
また金の発色は24金から作られた金泥(※2)が使われています。
※1鉱物性顔料―天然鉱石を砕いて作られた絵具。
天然ものなので他の色味をもつ鉱物が若干混ざっており、そのため独特な色合いと深みを持っています。
日本では日本画の画材「岩絵の具」と呼ばれ、古くは古墳時代の遺跡にも見られます。
代表的な色と鉱石は、青−琉璃(ラピスラズリ)、緑−孔雀石(マラカイト)、赤−辰砂(シンナバー)など。
※2金泥(きんでい)―純金の粉を膠(にかわ)の液で泥のように溶かしたもの
タンカの価格は、緻密さや全体のバランスなど絵師の熟練度によっても決まりますが、
一般的に、高価なタンカはより多くの鉱物性顔料と、24金から作られた金泥が使われています。