五仏ー阿弥陀如来
ごぶつーあみだにょらい
(アミターユス)
鉱物性顔料と、24金から作られた金泥をふんだんに使って描いたタンカです。
《阿弥陀如来》阿弥陀如来は金剛界マンダラでは大日の西に位置します。
阿弥陀如来は西方にある仏の国である極楽浄土に住み、生きとし生けるもの(衆生)を救うために、この世界にあらわれる仏として、密教が盛んになる以前から信仰されてきました。
「阿弥陀」とはサンスクリット語で「ア・ミタ」つまり「量ることができないほどおおくの」、「無量の」という意味です。
「ア・ミタ」に「アーユス(長寿)」あるいは「アーバ(光)」を後ろにつけて、二通りの解釈がなされました。
「アミターユス」とは「量ることができないほど多くの年月の間存在する仏」という意味で、そこから「無量寿(むりょうじゅ)」という名前が生まれました。
また「アミターバ」は「量ることができないほど多くの光を持つ仏」という意味で、そこから「無量光(むりょうこう)」という名前ができました。無量寿も無量光も阿弥陀仏を指す名前として知らています。
金剛界マンダラに住する阿弥陀如来は身体は赤色、両手のひらを重ねて瞑想を意味する禅定印(ぜんじょういん)」を結んでいます。
■サイズ(縦×横):外寸370×265mm(絵328×227mm)
■生産国:ネパール
※タンカのみの販売です。額はついていません。
如来や菩薩を描いた仏画はチベットネパールの伝統美術で『タンカ(Thanka)』と呼ばれます。
熟練したタンカ絵師が長い時間をかけて丁寧に描いています。
絵具は鉱物性顔料(※1)と合成顔料のポスターカラーを使っています。
また金の発色は24金から作られた金泥(※2)が使われています。
※1鉱物性顔料―天然鉱石を砕いて作られた絵具。
天然ものなので他の色味をもつ鉱物が若干混ざっており、そのため独特な色合いと深みを持っています。
日本では日本画の画材「岩絵の具」と呼ばれ、古くは古墳時代の遺跡にも見られます。
代表的な色と鉱石は、青−琉璃(ラピスラズリ)、緑−孔雀石(マラカイト)、赤−辰砂(シンナバー)など。
※2金泥(きんでい)―純金の粉を膠(にかわ)の液で泥のように溶かしたもの
タンカの価格は、緻密さや全体のバランスなど絵師の熟練度によっても決まりますが、
一般的に、高価なタンカはより多くの鉱物性顔料と、24金から作られた金泥が使われています。